ソムニロキスト【ハチミツの香り】

ハチミツを醸したお酒がミード

ミードに興味がぐっと沸いていて、やっぱりいろいろな実験を繰り返す。何が面白いかというと、ビールよりもかなり理論的に動くところ。なんでかっていうと、ハチミツという原料の構成が非常にシンプルだから。

糖分はグルコースとフルクトースがほとんど。デキストリン系は8%前後。タンパク質はほとんどない。

いっていしまえば、砂糖を醸造しているようなもんなので、発酵過程は非常に理論的。イーストを増やせば、切れる。栄養剤を絶てば、もったりしてフィニッシュ。

そんなことを言うと、わざわざ高いハチミツではなく、砂糖でやればいいのでは?と思ってしまう。
反論材料は、やっぱりハチミツの香りになってくるのかな、と。厳密に言えば、グルコン酸という非常に珍しい酸をハチミツは持っているので、それも一応砂糖と異なる味わいを作ってくれる。

でも、これまで中国産のアカシアハチミツで実験しているのですが、あまりハチミツの香りがフィニッシュに活きてきます!という作品にならない。根本的にハチミツの香りは繊細で、甘味と相まって「ハチミツらしさ」になっているので、ドライになれば余計に「?」って感想に。

でも、せっかくハチミツでやるのだから、ハチミツ感を活かしたい気持ちはモリモリのモリ。
組み合わせる果物やスパイスのバランスは?甘味は?渋味はどこから足す?アルコール度数はどうする?などなど。難しいことばっかり。

ハチミツの香りを「複合的に」感じる組み合わせを考えていくには、どうしたらいいのでしょうか。
とりあえず、スーパースティションが届いたので、飲んで勉強してみようか◎

ANTELOPEブルワー谷澤 優気
お酒が好きで醸造の世界に入る。日本各地での研修期間を経て、2020年3月滋賀県野洲市で国内初のクラフトミードハウス・ANTELOPE株式会社を共同創立。
「ちょっと深く知るとお酒はもっと楽しい」をテーマに醸造学を発信中。

志賀→浜松→掛川→滋賀県野洲市[now!!]
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