Brew Your Ownより③【Yeast/part.2】

こんにちは!Ble_です。
記事を書いてから大体1年くらいが経ちました。現在は2019/11/08でして、去年の今頃は志賀高原でアルバイトを既にしていましたでしょうか。
どんな知識を蓄え、当時とどう考え方が変わっているのか僕も楽しみです。訂正などやコメントなどは()で、発言しようと思います!
では行きましょう!

Tips From the Pros

今回も同様に自身も大きく勉強を重ねる必要のある「酵母」についての記事を紹介したいと思います。
この「Tips From the Pros」というのは、簡単にいってしまえば、プロからのアドバイスという風と受け取れます。様々なプロの方にお話を伺った内容のまとめです。ほんまにありがたい話ですよ。

一人目のかたの紹介に行きましょう。

Grant Johnston
Marin Brewing Co., Larkspur, California

Marin Brewing さんへはこちらからどうぞ。

海外のブルワーはほんまにたくさんあって、もっとたくさんのビールを飲まないといけなくて、先輩方には頭が上がりません。(まだまだ知らないブルワリーがたくさんあります。やはり海外に行くか、もっとアンテナを張らないといけませんね。)
全部を話し始めると長くはならないんだけど、面倒なので略します。

新しい酵母を会社のビールに使用するときは、12種類の異なるAle を醸してみて、どのスタイルにも適用できるか調べる。
新しい酵母の特徴を知りたい用に、スタンダードビールのレシピを自分の中に持っておくと良い。

以上!笑
ほんとにこれだけで、でもやっぱり大事なことですよね。そこまでやらなくていいんじゃないかって思ってしまうのが、人間の悪いところと言うか、自分の悪いところで、トッププロがこうして努力しているのに、なぜ自分はしなくていいと思ってしまうんでしょうか、自分は笑
(いまはもう少し気楽です。12種類作るのは容易じゃないですし、homebrewサイズの設備を醸造所内にもっていても、面倒くさいと思います。)

とにかく重要なのは、たくさん試して、使用できることを確認して、スタンダードのビールを元に酵母の性格を知ること
⇒ちなみに、彼のスタンダードは、ペールエール。それが↓のレシピ。
【クリスタルモルトを一種類、ホップは GoldingStyrian

よし!パクろ!
(何の考察もない。そもそもクリスタルモルト一種類に驚かないのが逆にすごい。酵素力は?クリスタルのcolorは?などたくさん疑問が出てきそうなのに。CAのブルワリーですが、イングランドのようなレシピですね。どっちも行ったことないですが。)

二人目に行きましょう!!

Russell Klisch and Jim Surwillo
Lakefront Brewing Company, Milwaukee, Wisconsin

Lakefront Brewing Company さんへはこちらから

ラガーをつくろうとしたときに、耐性が強くて、使いやすく、香りのよい酵母がほしかった。そこで、

Schmidt 118

という酵母を教えてもらった。これはアメリカでラガービールを造っているところの1/3程度のところが使っている酵母の種類で、バクテリアからの感染に強く、良い香りで、Brewery 内で発生してしまう"Hiccups"に耐えられる。
(Christian Schmidt Brewery というアメリカのフィラデルフィアにあった昔の醸造所で今はもうありません。そこで使われていた酵母の株分けだと思われます。今でもこの名を呈したラガーイーストが存在します。)

①良い香りとは具体的にどんな香りかは書いていない。
②Hiccupsの意味が不明すぎる。直訳は”ゲップ "。
(これは単純に工場内でゲップが生理現象的に発生してしまっても、菌汚染されないですよ、ダイジョウブですよというメッセージですね。もちろんユーモアのはずですが。)

話は飛ぶんですが、酵母の性格を知るために必要なこととしては

同じ酵母で、何週間も何週間もの間、仕込み続けてみる。
そうすることが酵母の本来の特徴をおさえる道である。
一度つかって、培養したら、数日間は保存でき、それをまた仕込むときに使おう。

酵母くんの培養の仕方や、どこから取り出すのかとか、どんなタイミングで取るかもご教授してほしいのです。

酵母は培養したら、Attenuation Flocculation の能力を記憶しておこう。

糖分をどれくらい分解してくれるのか(Attenuation)と、どれくらいまとまって沈殿(Flocculation)してくれるのか、ってところですな。分解力が高いと、糖分が多いときはドライで切れるし、まとまって沈殿してくれるとクリアになりますね。
(Attenuation は数値で出ます。65~85%くらいの範囲で多く存在するはずです。有名なUS-05なんかは81%です。
Flocculation は「大・中・小」的なニュアンスで書かれています。笑)

次行きます!

Steve Nordahl
Frederick Brewing Company, Frederick, Maryland

Frederick Brewing Company さんへはこちらから、と思ったんですが、リンクがありませんでした。笑

主張としては、liquid yeast の方が香りも良く、働きも良いからそっちをつかってみてはどうか。ほんで、これまでのみんなと違うのは、イーストを固定して何バッチもつくるんじゃなくて、バッチを固定して、できる限り多くのイーストで試してみて、一番合うやつを探してみようという感じ。
→要は、20Lずつ仕込んで、4Lずつくらいに分けて、5種類のイーストを試してみる。

そうすると、酵母の特性から一番合うビールがわかるのではという感じ。やってることや、考え方のベクトルはみんなと一緒なので、そこから自分ならどれでやるかということなんでしょうか。
個人的には、イーストをどんどん試してみる派の方が合うビールは探しやすいけども、酵母本来の特性というのをつかむには、どんどん同じイーストで仕込むのが良いのかなーなんて思いますね!!
(今と完全に逆!笑 ひとつのレシピを作り上げるという面で、モルトレシピを固定しています。)

目的や、資産状況など様々な要因でやることは変わってくると思うので、みなさんもプロの意見を参考にしながら素晴らしい Home Brew Life を!!

終わりに

こうして更新が終わりました。ご精読ありがとうございました。
なんだかんだで、昔が分からなかったことは今なら少しは理解できるような気がしてて、逆に今では抱かないような疑問も抱いていて素敵だなと思ったりもします。
知識が増えるのはいいことですが、初心忘るべからず、常に真摯にお勉強を続けていきたいと思います。

また来年はどんな風に考え方が変わっているのか楽しみです🎈

ANTELOPEブルワー谷澤 優気
お酒が好きで醸造の世界に入る。日本各地での研修期間を経て、2020年3月滋賀県野洲市で国内初のクラフトミードハウス・ANTELOPE株式会社を共同創立。
「ちょっと深く知るとお酒はもっと楽しい」をテーマに醸造学を発信中。

志賀→浜松→掛川→滋賀県野洲市[now!!]
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