こんにちは!この記事が記念すべきBle_こと谷澤の一発目になります。
そして、痛い痛い文章を書いていました。笑
ちょっと書式形式が今(2019/11/07)と違うので、変な感じがあります。
ちょうどブログを書いてから1年が経ったようですので、昔の自分はどう思っていて、今ならどう感じるのかを途中途中入れてみようかなと思います。
書式設定が違うので見づらいですね。。
あえて文章はそのままにして最初に仕込みを見学したブルワー志望の感情をどうぞ!他の記事はブラッシュアップしていきますので、文章がどう変わったのかも見てみて下さい😂笑
では!お願いします!
仕込み見学その①
静岡浜松市から遠路はるばる帰ってきたわけです【2018年10月】。
実際に本当に小規模バッチをみてきたわけでして、やりたいなーと漠然と思ってるよりも遙かに大きな経験をしてきました。短い期間でしたが、仲をとりまとめて頂いた千葉さんをはじめとして、みなさまに本当に感謝しています。お助け頂いた方々にこの場を通じてもお礼を申し上げます。
本題です!笑
Kakegawa Farm Brewing をみなさまご存じですか?
掛川は静岡県中部で浜松より東、静岡市よりも西にあります。
とっても新しい醸造所でして、ベルギーで醸造家をされていた西中さんという方がヘッドブルワーをされています。掛川という地の醸造所でして、直営店のおしゃれなカフェなどありまして、そこでおいしいビールが飲めますので是非行ってみてください。
浜松から電車で20分ほどですので、餃子食って、ビール飲む旅ができますね。
そんな掛川さんはベルギーのスタイルのスタイルがもちろん得意なんですね。ベルジャンヴィットととか、セゾンとか。
もうくっそおいしいんですね。ほかにも『Chemical Girl』っていう赤色と青色のサワービールなど面白くて、独特で、でもしっかりまとまっているビールがたくさんです。
そこで、今回は静岡で経験したことなどを簡単にまとめてみたいと思います。
掛川で見させて頂いた仕込みです!
今回は『Apple Saison りんごセゾン』
Saison!ベルギーの農民方々が夏場に飲むためのビールとして冬の農閑期に仕込んでいたビールですね。すっきりしたボディからベルギー酵母特有の香りとホップの爽やかでまろみのある香りが気持ちいい素敵なスタイルです(個人的な乾燥なので、感じ方は様々です)。
日本でもいろんな所が作っていますね。今回はそれにたくさんのリンゴを入れて仕込んだフルーツセゾンのようです。
基本はピルスナーモルトで、小麦麦芽、カラピルス20、アロマ50、スペシャルBなどを混ぜています。
スペシャルBはプラムのような香りがあって、非常に魅力的なモルトです。掛川では、ほとんどをベルギー産のモルトで仕込んでいます。食べてみた感想はどれも少しだけ癖があるイメージでした。ピルスナーは少し甘かったですね。
普通のセゾンでは褐色モルトって基本的にはあんまり使わないイメージなんですけど、けっこうな量が入ってます。リンゴとの風味のマッチングなんでしょうか。この辺の感覚を養いたいですね。
おっしゃれーだよね。(一年前はこんな表現を使っていました)
色味もすごくリンゴっぽいし、ホップは
Target と Saaz ターゲットとザーツでした。
柔らかくて酸味を感じるイメージのあるホップです個人的に。あくまで個人的にですよ!笑
他にはリンゴやオレンジピール、コリアンダーが。材料だけでもわくわくしますね!
どんなビールできるのかって。さて仕込み工程をざーーーっっっくり説明しますと、
2-Step-Infusion:
62℃ 30min
72℃ 40min
78℃ 5min [Mash out]
煮沸 90min
ホップスケジュール:
Target 60min
Saaz ① 20min
Saaz ② 7min
酵母は何を使っているのか、どんなピッチレートか分かりませんでした。(←昔は、書ける数値は全て書いてました。許可も取らずに。いけません。)
以上!って感じで、詳しいことは書いていくんですけど、あれですか、続きはこちら、的なやつ使ってやってみますか笑
一応ね、一応本来の目的はこっちなので、読んで頂けたら嬉しく思います!笑
仕込み手順① お湯沸かし& 水質調整
その日使う分の量のお湯をあらかじめ沸かしておきます。
⇒ここで水質調整を行っておきます。
水質調整とはカルシウムやマグネシウムなど水の硬度に関する物を添付して水質を調整することですね。味わいに大きな影響を与えると言われていますね!
仕込み手順② モルト挽き
麦芽(モルト)は配達されたときは麦を発芽させて、火をいれてあげて乾燥させられた状態できますので、砕いてやる必要があります。砕いてやることで、麦芽から糖分が溶けやすくなるんですね。
⇒ただし、どれくらいの荒さで挽くかはとっても大切で、細かく挽けば糖分の収率はいいんですけど、濾すときに詰まってしまうことも多いんですね。スタックするってやつです。
その日使う分をその日に挽く。挽き立ての香りが存在するということで、挽き立てを使うそうです。コーヒーみたいですね。時間にすると30分くらいで100kg くらいはいけそう。
仕込み手順③ Mash In
いよいよ麦芽を挽いたらマッシュタンクに麦芽をひと思いにいれます。Mash(マッシュ)とは麦芽を煮たジュースのことで、ビールの元って思っていただけたらいいですね。ドイツなどではマイシェっていいますよね。
今回は二回温度調整(マッシュアウトを除いて)をする Step-Infusion という方法をとっていますので、まずは第一段階の温度である62℃にマッシュを調整していきます。(マッシュアウトもステップと数えたら3stepですね。この頃は全てマッシュアウトするものだと思っていましたので、ステップと思っていませんでした。)
モルトを入れると少しだけ水温が下がるので、それを考慮してマッシュタンに予め65℃くらいのお湯を張ります。ちなみにこのときの水量を張り湯量と習いました。
無事に目的温度になったらゆっくり攪拌させてあげるんですね。どうしても底の方に溜まってしまったモルト付近の温度は低い傾向にありますし、お湯に触れないとそもそも糖度が溶解してくれないです。
ではでは大事なことなんですが、どうしてこの温度帯でモルトをキープする必要があるのかと言いますと、”酵素”なんですね。ビールを造る際にとっても大事なのが酵素くんと酵母さんです。酵素くんは、”大きなものを小さなものに変えてくれる”力を持っています。
ここでいう大きな物って言うのは多重結合している物質のことで、多糖類やタンパク質のことです。酵母さんの説明はまた後ほど。
僕が18~25℃くらいをとっても心地よく感じるのと同様に酵素くんたちも最も活動するのに最適な温度帯が存在します。ただし、酵素くん達もひとまとまりにこの温度!!っていうのは気に入らないみたいで、それぞれ最適活動温度帯に個性を持っています。
で、で、で
なんで今回は62℃かというと、(長かったですね申し訳ないです笑)
”β-アミラーゼ”くんがとっても意欲的に活躍してくれるんですね!
β-アミラーゼくんは大きなハサミを持っていてデンプン質の端っこをチョキチョキと切り取ってマルトースに変えてくれるんですね。これが酵母さんの餌になるわけです。β-アミラーゼに限らず酵素は温度にセンシティブなので、高ーい温度で放置しておくとすぐダウンしちゃうので、温度帯には気をつけないといけません。
とりあえずそんなこんなで62℃でβくんに30分活動してもらいます。その間は、思い思いの仕事をする時間で、無事に寝ることに成功しました笑(こういうの書くのがおしゃれだと思っていました。)
仕込み手順④ マッシュを72℃へ
30分62℃で放置したあとは、マッシュの温度を上げていきます。この温度の上げ方で、Infusion と Decoction の違いなんですけども、それはまた今度にしましょう笑
簡単に言うと、マッシュを一つの釜で温度を操作するか、二つの釜で分けて異なる温度のマッシュを合わせて温度を調整するかという感じです。
水の入ったお風呂の温度を42℃にしてくださーいっていう学校の先生の指示に対して、「普通に追い炊きで良くね?」が INFUSION的思考で、
「一旦水を半分抜き取って、沸騰させて元の水に戻してあげたらうまいこと42℃になりそうだわ!そうしましょう!」っていうのが DECOCTION的思考でしょうか
本題ですが、どうして今回は72℃にあげるのか。そう、酵素です。
今回の72℃で働く酵素くんは”αーアミラーゼ”です。
βとはどう違うかというと、デンプンを切る場所がちがうんです。
βが端っこを細かく切ってくれるの対して、αは結構大雑把に切っていきます。だから、αが切った部分というのは基本的に大きくて、酵母さんが食べるにはおっきすぎるんです。βだけでよくね?って思ってる方も多そうです。自分もそう思ってました。
でもβは端っこしかちょきちょきできないんです。だから極端過ぎる例で紹介すると、デンプンが一直線だとしたらβだけだと2カ所からしかマルトースが生成されないんですね
←違います。昔は限界デキストリンなどの知識がありませんでした。どこかでβだけだと切れない部分が出てきてしまいます。一直線ならむしろ沢山マルトースが作成されます。なので、発酵性糖分をなるべく増やしたいときなどはβに頑張ってもらうマッシュプログラムにすることもあります。(2019/11/07訂正)
αくんがチョキチョキしてくれると、端っこが増えるから色んな所でβくんがチョキチョキしてくれるわけなんです。つまり、この二人の協力がとっても酵母さんの餌をたくさん作る上で重要なんですね。
順番逆じゃね?って思いませんか。
αがおっきく切ってから、βがチョキチョキした方が良くないか?と。恐らくそっちの方が効率はいいです、しかし活動温度帯が違うのが難しいところなんです。
最初に72℃で放置してから62℃に落とすと、βの活動自体が72℃の段階でかなり弱まります。最新のアメリカではそうやってるところもあるみたいですけど、自分程度には評価はまだ難しいです(←今ならどう評価するかな。まだやっぱり難しいかも。ドライなビールを造りたいならいいかも。)
仕込み手順⑤ Mash Out
酵素くんが十分に活動してくれたので、目標としている糖度に達したとします。この糖度を酵母さんが分解して二酸化炭素とアルコールに変えるわけなので、味わいに大きく影響する大事な数値です。こんなものかというところで、さらにマッシュの温度をあげてあげるわけですね。
これがマッシュアウトと呼ばれ、78℃で5分間というが基本的な温度と時間です(← 一般的かどうかは分からないが、これで十分であるのは間違いないです。)。これで一旦酵素の働きが落ち着きます
仕込み手順⑥ ロイターリング
無事に麦のジュースが完成したら、次にやるのは濾す作業です。これをロイターリングと呼んでいて、工場のタンクなどにはロイター板といった穴の空いた板がマッシュタンにあったり、それ専用のロイタータンなどがあったりします。ホームブルーするときなんかはバケツを二重にして、内側の底に穴を空けたりして自作したりするのを見たことがあります。今回の設備はマッシュタンにロイター板がついているので、底の方から麦汁を濾しては循環させて上の方からまた注ぐを繰り返すんですね。
底の方からでてきた麦汁をチェックするところがありまして
あ、あれ、、、写真撮ったのにない、、、笑(←昔はここで太字のはずだと信じてました。)
これで澄んでくるようになるまで回し続けます。次第に煮込んでいる麦芽が底のほうにしずんできて、麦層とよばれる層を形成してくれるわけです。麦芽には穀皮という堅い皮がついていまして、これがいい感じに隙間をつくって細かい不純物を取り除くフィルターになってくれるわけです。
ここで問題なのが、”スタック/Stuck”です。要は、詰まり。
麦芽をミルで挽くときに細かく砕くとその分糖分がたくさん出るんですけど、穀皮がこまかくなってしまって隙間がちいさくなりがちなんです。それ以外にも、使う麦芽の種類によっても詰まりは起きやすくなります。
代表的なのは小麦やライ麦です。
スタックしたときは循環させる麦汁の量を循環させたり、混ぜたりしてあげますが、しないに越したことはありません。
あまりにもスタックするときは、大麦をそのままいれるとましになるって本に書いてあったような気が。。。笑
確認してまた更新します!笑
(←生の大麦をそのまま入れることも可ですが、ポリフェノールが穀皮から出る可能性もあります。rice husk/もみ殻を使うのが今の認識では一般的です。)
もう一つの注意点は濾して上から注ぎなおすときに酸素をなるべく含まないように注意することです。じょぼじょぼーっていれるよりは、壁際に沿わせて流してあげるのがベターで、チューブとかを通して完全に循環させてあげたらベストって思うけどどうなんでしょうか。衛生的にちょっとあれなのかな。
(←これは今でもそう思います。マッシュは熱を持っているので、酸化の影響が強いです。)
そんなこんなでどんどんクリアになっていくんですね、麦汁が。
仕込み手順⑦ 煮沸
十分に濾した麦汁は煮沸釜に移動させます。
ここでは麦汁をしっかり煮沸させて酵素の働きをしっかり止めることと、水分量の調整、ビールをクリアにする、DMSをしっかりとばしてあげる目的があるんですね。
(←DMSを飛ぶのかもしれませんが、SMMというDMSになる前の物質を飛ばす方がメインのはず。SMMはモルトが持っている物質で、マッシングの大抵の温度で溶け出します。)
ビールがどうしてクリアになるのかはもう一回よく勉強してからまとめますね!(←タンパク質などがhot break します。不純物が沈殿していくんですね。)
最初の二つはまあいいとして、DMSは重要なんですね。(←最初の二つも重要!笑)
ビールの代表的オフフレーバー(良くないとされる香り)がDMSで、キャベツっぽい香りっていわれたりします。ほかにもダイアセチルはバターっぽい香りっていわれたり、酸化したりするとダンボールっぽくなるともいわれたりしますね。
それでこのDMSは煮沸をしっかりしてあげると揮発するんでしっかりしてあげたほうがいいですね。最近のアメリカの仕込みでは20分でしっかり飛ぶから大丈夫っていうところもあるみたいですが、今回の仕込みではしっかり90分とりました。(←90分のボイルだと75%以上のDMSがなくなるみたいです。)
ホームブルーだと60分のところが多いでしょうか。煮沸してるときに様々なアイテムを加えたりします。
代表的なのが、ホップ。
ファーストホップは基本的にビタリング用として苦み成分を抽出するのが目的です。大体20分以上煮込むと香り成分よりも苦みが中心のキャラクターになっていきます。おのおののホップにはα酸値という数値があって、この数値をもとにどれくらいの苦みになるのか、IBUというやつを計算するわけです。
どうやって計算するのかは複雑なので、割愛!笑
今回のレシピではターゲットというホップをビタリングとして60分煮込んでいます。
それでホップの重要な成分の香りはどうやって出すかというと、それは醸造所のこだわりがかなり色濃くでるところであります。
何分間、どれくらいの時間で、どんな種類のホップを煮込むのか。
それとも、煮込まずにドライホッピングといった方法をとるのか。
今回はザーツホップを二回に分けて異なる時間煮込みました。香りと苦みのバランスを様々な醸造所がこのようにしてとっています。使い方次第で色んなホップの側面を引き出してくのがブルワーとしての腕の見せ所の一つで、バランス感が非常に大事な作業です。
ホップ以外ではアドジャンクトといって、様々なものをくわえることがあります。例えば、オレンジピールやコリアンダーシード。
ベルジャンホワイトなんかによく使われたりしてますよね。
今回はこれに加えて、リンゴをカットした物を煮沸終了間際に投入していきます。
こうして煮沸が終了した麦汁くんは糖度やPhをはかり、発酵タンクに詰められていきます。(←でた!!!フォロワーさんに指摘されたPh!笑 ほんと大学受験からやり直してほしい笑)
仕込み手順⑧ 酵母投入
発酵タンクに輸送される際に、チラーを通すので一気に麦汁の温度を想定している温度に落とし込みます。基本的にこの時間が短い方がいいとされています。ホームブルーでもウォートチラーや氷水をはって、必至に冷やしたりします。
使う酵母や求める感じによって温度はかわっていきます。
基本的には18~25℃くらいの感じで投入するのが上面発酵酵母のイメージです。もちろん個体によって差があるので十分確認するべきですが。(←クヴァイク/kveik は30℃でも発酵します)
発酵熱によって液体そのものの温度があがるので、簡単に温度調整が難しいホームブールではあんまり上限いっぱいの温度でやるのは個人的にはおすすめしないですかね。どのくらいの量を投入するかも大事で、酵母は投入が少ないとライバルが少ないのでたくさん餌をたべて、たくさん分裂します。このときにフェノール類やエステル香を発生させる物質を副産物として生み出します。逆に多めに投入するとそういった物質は少なくなります。
これはバランスと一言でいってしまえば簡単ですが、色々実験してみるのがいいかと思います。
最後に、ドライイーストをつかうときに気をつけることです。
便利なドライイーストは使い勝手がいいので使っているブルワーも多いかと思います。脱水するときに酵母にストレスをかけているのでリキッドイーストの方がいいという声も聞きますが、こればっかりは自分の経験で培っていくいか賛否はつけられないかもしれません。ちなみに自分はどっちも使ったことがありますが、いまだにメリットデメリットがはっきりわかっていません。(←今でも分からない)
ドライイーストは使う前に”加水発生”をしてやる必要があります。単純に水にいれてやって準備万端にさせておいてあげましょうってことです。(←必要な場合もあるけど、いらない場合もあるのでケースバイケースで)
これが投入から2時間前くらいにやっておくのがいいということですから、煮沸の間にやるのがいいのかもしれないです。では、いざ!投入!!!!!
まあまあこんな感じで、片付けに関してはかなり面白くないと思うので、どっかで書こうと思いますが、今は書きません笑(←書く気がしません)
書いたなー
もし最後まで読んでくださったかた、ありがとうございます。多分間違っているところもあるかもしれません。ワールプールの情報とかいれないといけないんだけども、今回はまあマニアックだからいいかなあーとか思ったり、変なところこだわったり
まあいいよね
はじめてだし
ではでは」
終わりに
以上です!!!笑
いかがだったでしょうか。ひどかったですけど、とにかく皆さんを引きつけようと引きつけようとやっけになっているのは少し分かるような気がします。ただ、Phはほんとひどかった。
こんな感じで昔の記事はブラッシュアップしてみたいと思いますので、たまにピックアップで出てくる記事も目を通してもらえたりすると非常に励みになります!🎈
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